プラスチックを取り巻く状況

皆さんも記憶にも新しい出来事であったのではないかと思われますが、2018年に中国は他国からのプラスチックゴミの受け入れを取りやめたというようなニュースが、世界中を駆け巡りました。日本ではペットボトルをはじめとするプラスチック製品のリサイクル産業が不足していることもあり、2018年に中国が他国からのゴミの受け取りをやめるまで、国内で発生していたプラスチックゴミの約15%ほどを中国に輸出していたと言われています。2018年以降、中国から受け入れを断られたプラスチックゴミは、その後、東南アジア諸国へと流れていったようですが、それまで中国が受け入れを行っていたプラスチックごみが、世界各地から東南アジア諸国に集中するなかで、東南アジア諸国でもプラスチックごみ処理の受け入れがパンクし始めたことを受け、現在、日本国内には諸外国に輸出することができないプラスチックごみが行き場を無くした状態で処分に困っていると言われています。そういった状況を背景にバイオプラスチックの存在は、大きなプラスチック製品の改革にもなり得ると、期待されているところではありますが、蓋を開けてみると実際には完全に全ての「バイオプラスチック」製品が天然素材のバイオマスから作られるプラスチック製品であるとは言い切れないことから、今後のさらなる技術開発が期待されるところでもあります。「バイオプラスチック」の存在を皆さんが認知するとともに、自発的にコンビニやスーパーなどで、食品包装などに使用されているプラスチック素材に興味をもたれることは今後の環境問題のあり方を変える力があるかもしれません。