変質を防ぐ包装

精密機器や菓子系、青果物など振動や衝撃に弱い商品に対しては緩衝包装を施しています。化学的な変質原因とは、大きく分けて酸化と褐変があります。酸化に対しての防止策は、窒素充填による置換包装、脱酸素剤を封入した包装、ハイバリアと呼ばれる包材を用いた密着包装があげられます。

また、薬品類の酸化・分解といった化学変化は紫外線が大きく影響するため、アルミ蒸着したフィルムや紙といった不透明な包材、紫外線防止剤が利用されています。褐変とは褐色に変色してしまうことを言いますが、野菜や果物が茶色く変色する酵素的褐変と、加熱褐変・酸化褐変からなる非酵素的褐変に分けられます。

中でも酸化褐変は、異臭の原因や成分の変質に関与するため、ここでも包装内の酸素量を減らしたりするなど酸素遮断性が重要になってきます。

電化製品の包装

家電製品は、普段私たちが生活する様々な場面で使用されています。テレビや冷蔵庫・洗濯機などの大型家電から、今では殆どの人が持ち歩いてるスマホ、他にも携帯ゲーム機やデジタルカメラ、ノートパソコン、意外なところで言うと車の中で利用されているドライブレコダーやオーディオ機器などまで日々様々な環境で利用しています。このように色んな環境、使用条件で使われる家電製品はその殆どが精密機器となっています。しかし、一口に精密機器といっても、使用される条件や家電製品自体の性能によって、その包装や運送での注意点は変わってきます。例えば、室内でほぼ動かすことなく使われるテレビや冷蔵庫などと比べ、「意外なところ」と例を挙げた車に搭載されるドライブレコーダーやオーディオ機器は雨天の湿度や真夏の締め切った車内の温度、走行の際の振動にも耐えられなければいけません。

包装とSNSマーケティングについて

自分が食べる食品をSNSに写真をあげて共有する人が多くいます。そのため、食品業界は、パッケージに印刷されている写真と、実際に調理された料理と同じに見えるように配慮しなければならない時代になりました。包装の役割は昔とは違うといえます。ネット販売ではフロントだけではなく、裏面も両側も見せた組合わせ写真が良い場合もあります。スパゲッティやパンケーキの粉など実際に調理した写真も必要ですし、調理の仕方も判るようにした方が、購入しようとする生活者にアピールすることができます。パッケージと中身がかけ離れていたら詐欺のように言われますし、企業のイメージも下がります。よい評価も悪い評価もSNSで瞬時に拡散します。ネット通販のパッケージにはブランド・メーカーと顧客との間の二番目の決定的瞬間での満足感、サプライズが求められるのです。

ワイン市場に参入する軟包装

ワイングラス型の包装容器は、透明PP/EVOH/PPシートから成形されていて、ワイン充填後にシールされます。EVOHバリア層はワインの酸化を防いでくれ、鮮度を保持してくれます。軟包装はワイン市場に参入しています。ガラス代替容器と同様に割れないし、二次包装を含めてもとても軽い。輸送時の燃料消費も少なくなります。パウチ入ワインも登場しています。パウチは再封できるスクリューキャップの他に、携帯に便利なようにストラップがついているものもあります。そういった容器ならば、フェスティバルなどでグラスからワインをこぼすというようなトラブルの心配はなくなります。事実、こういったパウチ入ワインはメンフィスで行われた音楽フェスで登場して好評を博しています。ガラス容器が禁止されたプールサイドでも持ち込めたりと可能性は広がります。

包装・重量物の輸送包装について

重量物の包装というのは、15キロから1トン程度の製品を入れる包装のことです。合成樹脂袋や布袋、フレコン、紙袋といったものがあります。紙袋というのは、クラフト紙を3〜6層重ねた袋です。業務用の粉体、顆粒、バラものなどの食品、化学品、合成樹脂、飼料などに用いられています。平袋やガゼット袋などがあります。内容物によって、貼り方も内容物に合わせてミシン縫い、糊貼りで封緘をしています。合成樹脂を貼り合わせたクラフト紙が使われることが多いですが、これは、低層であっても、強度も耐性も高いものです。そして安価ということで、とても多く使われています。合成樹脂袋は、伸びの少ないポリエチレンやポリプロピレンが多く用いられています。これは密封性が高くて、異物の混入防止の効果を発揮します。

包装の始まり

食品を買う時には必ずパッケージがされています。長芋にもじゃがいもにもお肉にも、パッケージはされています。「フクロはいりません」と言っても、畑から出荷の段階でパッケージはされています。食品を運ぶ場合、何かに入れて運ぶのは当たり前かと思います。じゃがいもを素手でそのまま畑から持ってくると人もいるかもしれませんが、たくさん運ぶことはできないと思います。保存するものだったり、運ぶものだったり、入れるものだったりとパッケージは必要だと思います。それは木皮籠や藤籠、竹籠というものだったり、壺や樽、ビン、むしろというものもあるかと思います。これらは包装紙の原点と呼んでもいいかと思います。紀元前四〇〇〇年頃に中国で彩陶器というものが登場したそうです。とても美しい器だそうで、当時の人達は食事をするにも器にも凝っていたことがよくわかるそうです。機能美と装飾美とが調和したとても素晴らしいものだそうです。模様も魚の模様がついていたりします。現在でもパッケージというのは売上を左右するそうですが、人間は見た目で決めるところがあるので当たり前かもしれません。日本では「藁苞納豆」というものがあるそうです。東北地方で発明されたそうで、現在でも藁苞納豆を売っていたりしていると思います。包装という字を見てみると、包むと装うという漢字が使われています。このことからパッケージは日本は包むというのが主流だったということが判るかと思います。欧米は「詰める」という方がしっくりするそうです。瓶詰め、缶詰というようなものを好んでいるような気がします。包装、パッケージというのは、その時代を代表する文化のバロメーターと呼べるという人もいるそうです。

社会的弱者に対して優しい包装

社会的弱者というのは、健常者と異なり、社会生活を営む上で多くの障害があります。乳幼児、妊産婦、心身障害者、高齢者、病者などが社会的弱者の対象となります。日常生活の中で社会的弱者に配慮した対応が必要です。乳幼児は何でも口に入れてしまうので、安全性の配慮が必要です。妊産婦は、胎児への影響を考えた安全性の配慮が必要です。身体や知的障害者への配慮が必要で、傷病者への配慮も必要です。高齢者は身体や認知障害、嚥下困難者への配慮が必要となります。従来の商品は健常者用に作られることが多かったのですが、福祉国家や高齢社会では、社会的弱者の生きがいやアメニティを考えることが大切です。一般生活者と同じ商品やサービスが求められるバリアフリー商品というものがあり、そのための包装が求められます。社会的弱者である障害者や高齢者などが、健常者と同じような生活ができるように障壁を取り払わないといけません。共生する思想がバリアフリーの考え方となります。日本工業規格では、バリアフリー包装は、身体の機能の一部が不自由な人にとってバリアーとならないように配慮された包装と定義されています。障害の種類や程度などにより異なります。乳幼児は、食品と同じレベルの安全で飲み込みやすく、のどにつまらない大きさにすること。医薬品のチャイルドジレスタント容器など。妊産婦に対しては、胎児への影響を考えた授乳婦用粉乳の安全性の確保と、持ちやすいミニサイズ容器などです。障害者や病者は、咀嚼、嚥下の困難な障害者には、介護食が必要ですし、病状に合わせた食品が必要となります。高齢者は、情報面と動作面の配慮が必要です。使用後のリサイクル性などが要求されます。

包装はいつからあるのでしょうか

包装で、食品は品質の保持ができるようになりました。微生物制御をするわけですが、その際、食品の品質や安全性を犠牲になってはいけません。高温で長時間の殺菌や過剰な添加物の利用となると、本末転倒です。食品の品質を保持する技術と包材、流通条件を望ましい形にするのが大切です。包装形態やデザインも非常に大事ですし、破棄物処理の方も考えていかなければなりません。包装というのは、原始時代からあると思われます。原始時代の包装容器といえば、ひょうたんや椰子の実の殻があります。草木の皮や葉っぱなどで包んだり縛ったりしていたと考えられます。食事は土器で煮炊きをしていました。古代エジプトは、ガラスの器が飲んだり食べたりに使われたいたようです。紀元前1000年頃の古代ギリシャではワインがたくさん作っれたようです。そのワインをアンフォラという両手月の大型のツボに入れて、貯蔵したり輸送をしていました。古代ローマ人は、チーズを食べていたようです。牛乳などを入れるものとして、羊の胃袋や皮袋などが使われていたといいます。古代中国では、紀元前2000年頃から青銅器の時代が始まりました。青銅器は、殷、周、春秋戦国を経て、紀元前3世紀ごろまで続きました。ただ、この時代に作られた青銅器は主に禁令用です。一般には陶磁器が使われていました。施釉陶器である原始磁器が春秋戦国時代に発達したといいます。日本では紀元前3500年頃の縄文時代の貝塚から土器や壺が見つかっています。他にもつるで作った網カゴなども見つかっています。紀元前200〜300年頃には、酒造りが大陸から伝わって、木製の樽や須恵器、陶器、ひょうたんなどが使われました。