小袋が始まりの削り節のプラ包装も変貌

香りと風味が楽しめる削り節は、必要な時使う分だけ削っていた時代は終わり、プラスチック製の袋から使う分を出す時代へと様変わりしています。削り節は、外気が侵入することで外気に含まれる湿気と酸素で、あのふわふわ感はなくなり、酸化で香りや風味が損なわれてしまう、といった非常にナイーブな食材と言っていいでしょう。プラスチック包装材がありとあらゆる食品包装に使われている現代でも、この食材がもつ特色を損ねることは許されません。そこで、削り節のプラスチック包装が登場し始めた当初は、フレッシュパックと呼ばれた一人分程度(5g入り)の小袋包装にすることで、新鮮さを保てるように考えられていました。そのうち、酸素や水蒸気などのバリアー性に優れた素材の出現や窒素ガス置換といった包装技術の導入で、削り節の包装分量も少しずつ拡大されるようになっていきました。