手軽さ優先の時代に即した削り節の包装形態

昔から日本人にとって欠かせない食材に鰹節がありますが、生活の知恵から生まれた長く保存できて使う時は新鮮な香りと味わいを、削り節という形で達成していました。獲った鰹を燻製にすることで水分が抜かれ、表面も硬くなって長期保存が可能でした。削り節にするのも使う時に必要量だけ削ることで特段問題が生じなかった食材も、手軽さ優先の時代に入り、どうしても削り節を包装する形態に変わっていかざるを得なくなってきました。そこで、酸素を遮断する包装材が使われると共に、包装単位を極力少なくする工夫などが生み出されていきました。豆腐に添付される削り節は、一人前程度の量に見合った小袋にしたり、調理のときに使いきれる程度の量にしたりといった現実的な包装が今では行われています。