高周波シールについて考える

誘導損失が10-2以上の大きいポリマーを、高周波電界内で誘電発熱させて溶融軟化して圧着してシールを行います。ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、PVAなどのヒートシールに用いられます。電極の形は用途によっていろいろあります。バー型のものや、ミシンと同じように操作できるロール状のものなどがあります。この加熱法の場合は、電界の強さの調整で温度管理が容易です。かつ温度勾配は2枚のフィルムが合わさったシール界面が一番高くなります。かつ接合面と反対側の両方フィルム表面は、金属性の電極で冷却されているために、短時間で、強固で美麗なシールが可能です。なお金属製のシールバーを高周波で誘導加熱で発熱させてシールする方法は採用されていません。フレキシブル包装では、ポリ塩化ビニリデンのケーシングの背張りがこの方法でシールされています。